「黒色」は、『不安・不吉・絶望的・闇』などに対して、『威厳のある・神秘的な・高級感』など、
全く異なるプラスとマイナスのイメージを両方持ち合わせている希有な色なのです。
そんな希有なカラー、黒色はわたしたちの暮らしにどう溶け込んでいるのでしょうか。
暮らしの中に上手に色を取り入れてみませんか?

心の内を隠したい…? 

感情を隠す色と言われており、黒を好んで着ている人は、自分の内側をさらけ出したくない人や
自分の強さと威厳を誇示して見せたい人かもしれません。
もし、圧倒的に黒の洋服が多いという方は周囲に「不思議な人」「捉えどころがない人」などと
思われていませんか?
また、黒は光を全て吸収する色なので夏は暑い上に皮膚の老化を早めると言われていますよ。

黒色の歴史「都会的で洗練された色に」 

西洋では、喪服として使用されていた黒のドレスがモードな色として一躍脚光を浴びるきっかけと
なったのは1920年代にフランスのデザイナー、ココ・シャネルが発表した“リトル・ブラック・ドレス”。
装飾のないシンプルな黒のドレスはエレガントという美意識と共に流行し、パリの街は黒ずくめの女性で
溢れたそうです。

日本では、1980年代に起こったデザイナーズブランドブームにおいて次々と斬新な黒づくしの
ファッションが発表され、「カラス族」という人々が出現しました。
このブームは、ファッションだけにとどまらず、家電業界やインテリア業界にまで拡がり、同時に
それまでの陰気で暗い象徴だった黒は都会的で洗練された色というイメージに変化し、浸透していった
のです。

黒色がもつ効果 

黒は単色でも重厚感や高級感を与える独自の個性を持つ色ですが、組み合わせた色を引き立て、美しく
見せるという脇役としても抜群の働きをしてくれます。
「額縁効果」といい、黒で囲まれたものは、ぎゅっと引き締められ、進出しているような見え方(印象)を
するのです。テレビやパソコン画面の縁の多くが黒色をしているのも、和食の盛り付けに黒の器が使われて
いるのもその一例です。女性が目を大きく見せようとアイラインを引くのもこの効果ですね。

また、子供に人気のキャラクターに欠かせないのが鮮やかではっきりとした色合いと黒の縁取りです。
子供にとって見やすい、分かりやすいはとても大事なキーワードなのです。

黒色の食材 

黒豆、黒ゴマ、黒酢、のり、ひじきなど黒い食材はダイエットやアンチエイジングにぴったりの食べ物と
言われています。抗酸化作用が高く、細胞の老化を防ぎ、コラーゲンの合成を助ける働きのある
アントシアニンという色素が多く含まれています。
また、濃い色の食べ物は満腹感を得やすいという効果もあるので食べ過ぎ防止にも一役買ってくれそうですね。

*以上の内容は、webマガジン“ケノコト”に掲載したものです。

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